コラム

住宅ローンが払えないとどうなるの…?7つの解決策を紹介!

経済的な困難や病気、家族の状況の変化など、様々な理由で住宅ローンが払えないという状況は誰にでも起こり得ます。

この記事では、住宅ローンが払えない場合にどのような事態が発生するのかについて触れたあと、家計の見直しや住宅ローンの借り換え、金融機関への相談、債務整理、任意売却など、困難な状況を乗り越えるための具体的な解決策を7つ紹介します。住宅ローンが払えない等の返済に関する悩みを抱えている方、将来的な不安をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

住宅ローンが払えないとどうなるの…?

住宅ローンが払えないとどうなるの…?

では住宅ローンが払えないと実際にどうなるのでしょうか。発生する事態や流れを段階的にみていきます。

金融機関から連絡がくる

住宅ローンの支払いが滞った場合、最初に起こることは金融機関からの連絡です。通常、支払い期日を過ぎると、銀行などの金融機関から催促の連絡が入ります。この段階では、まだ法的な手続きには移行していないため、金融機関とのコミュニケーションを通じて状況を説明し、解決策を模索することが可能です。誠実に対応し、返済の意思を示すことが重要です。

督促状が届く

住宅ローンの支払いが1~2ヶ月ほど滞ると、金融機関から督促状が届きます。この督促状とは、支払いの遅れに対する公式的な警告のことです。通常、督促状には未払いの金額と支払いを求める期限が記載されており、この期限までに支払いを行わなければ、さらに厳しい措置が取られる恐れがあります。督促状を受け取ったら、速やかに金融機関に連絡を取り、状況を説明することが大切です。

一括返済を求められる

住宅ローンの支払いが3ヶ月以上滞ると、金融機関から一括返済を求められることになります。これはローン契約の「期限の利益喪失」に基づくものです。
期限の利益喪失とは、借り手がローン契約の条件に違反した場合、貸し手が残りのローン金額全体の即時返済を要求できる権利のことを指します。この段階に至ると、金融機関は通常の月々の返済ではなく、残っているローンの全額を一度に返済することを求めてきます。

競売の申し立て・実施

さらに滞り続けると、金融機関は競売の申し立てを行います。この段階になると、金融機関は法的手続きを通じて不動産を強制的に売却し、貸し出した資金の回収を図ろうとします。
競売が実施されると不動産は公的なオークションにかけられ、一般に公開されます。競売では、不動産は通常、市場価格よりも低い価格で売却されることが多く、これは借り手にとって大きな損失となります。売却が決定すると家を明け渡す必要があり、売却金は債権者である金融機関の債務返済に充てられますが、売却金が債務額を下回る場合、残債務が残ることになります。

延滞情報が信用情報機関に登録される

住宅ローンの支払いが滞ると、その情報が信用情報機関に登録されます。これは個人の信用情報として記録され、将来的な借入れや契約に影響する恐れがあります。
延滞情報は通常、支払いが3ヶ月以上遅れた時点で登録されるのが一般的です。この情報は一定期間(通常5年間)保持され、その間は新たな借入れが困難になったり、クレジットカードの発行が制限されることもあるので注意しましょう。

住宅ローンが払えない場合の解決策

住宅ローンが払えない場合の解決策

住宅ローンが払えない場合の解決策として以下の7つが挙げられます。状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。

家計を見直す

住宅ローンが払えない状況になった場合、まずは家計の見直しを行いましょう。収入と支出を詳細に分析し、不要な出費を削減することが重要です。たとえば、日々の生活費、娯楽費、通信費などの見直しを行い、無駄な支出を減らすことで、返済に充てる余裕が生まれることもあります。定期的な支出の中で、契約プランの見直しやサブスクリプションサービスのキャンセルなどを検討することも有効です。また、収入を増やす方法も考えましょう。副業に挑戦して新たな収入源を増やすほか、余裕資金があれば資産運用にチャレンジしてみるのもひとつの手です。

住宅ローンの借り換えをする

住宅ローンの借り換えとは、現在の条件を見直し、より低い金利や長い返済期間を設けている金融機関に乗り換える方法のことです。借り換えによって、月々の返済額を減らせる可能性があります。特に、金利が低い時期には、借り換えによるメリットが大きくなるでしょう。ただし、借り換えには手数料や諸費用がかかることがあり、また新たな金融機関との契約条件を理解することが求められます。住宅ローンが払えない状況で借り換えを検討する際は、現在の金利動向や自身の返済能力を慎重に分析し、長期的なメリットを考慮することが大切です。

金融機関に相談する

金融機関に相談することも、重要な解決策の一つです。返済の問題を金融機関に伝えることで、返済計画の再編成や返済期間の延長、一時的な返済猶予など、様々なプランを提供してくれるでしょう。相談する際は、なるべく早期に相談することで、金融機関も柔軟に対応しやすくなるほか、最悪の事態である競売や差し押さえなどを避けられる可能性が高まります。このように、金融機関との良好な関係を維持することは、長期的な解決策を見出す上で非常に重要な役目を果たします。

債務整理をする

借金を抱えていて、その返済の影響で住宅ローンが払えないといった状況の場合には、債務整理を検討するのも一つの手です。債務整理は、法的な手続きを通じて借金の負担を軽減する方法で、任意整理、個人再生、自己破産などがあります。
任意整理では、債権者と直接交渉して返済条件を見直し、借金の一部を減額したり、返済期間を延長したりすることができます。個人再生の場合、裁判所を通じて債務を大幅に減額し、返済可能な範囲での計画を立てます。
自己破産は最終手段として、返済不能な状況にある場合に利用され、債務の全額免除を求めることが可能です。ただし、これらの手続きにはそれぞれ異なる条件や影響があり、特に自己破産は資産の喪失や信用情報への影響が大きいため、慎重に検討を重ねる必要があります。

リバースモーゲージを利用する

リバースモーゲージは、主に高齢者を対象とした金融商品で、所有する不動産を担保に生活資金を借り入れる方法です。通常の住宅ローンとは逆に、借入れた金額は死亡時や転居時に一括返済される仕組みとなっています。
この方法を利用すれば、現在の住宅に住み続けながら、借入金で既存の住宅ローンを返済することができます。ただし、リバースモーゲージは年齢や物件の条件などに制限があり、全ての人が利用できるわけではありません。
また、将来的に不動産価値が下落するリスクや、相続人への影響などを考慮する必要がある点にも注意が必要です。リバースモーゲージの利用を検討する際は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

保険金を利用する

加入している生命保険や医療保険に、特約として「住宅ローン特約」や「就業不能保障特約」が付いている場合、これらを利用して住宅ローンの返済に充てることができるかもしれません。たとえば、病気や事故で就業不能になり住宅ローンが払えない場合、これらの特約により一定期間の住宅ローン返済がカバーされることがあります。また、失業保険金を住宅ローンの返済に充てることも考えられるでしょう。ただし、保険金の利用には条件があり、全ての状況でカバーされるわけではありません。自身の保険契約の内容を確認し、保険会社に相談することをおすすめします。

任意売却をする

任意売却とは、債権者の同意のもとで不動産を市場価格に近い価格で売却し、その売却金で住宅ローンの返済を行う方法です。競売に比べて不動産をより高い価格で売却できる可能性があるため、債務者はより多くの債務を返済し、残債務の負担を軽減することが可能になります。また、任意売却はプライバシーが守られる点も大きなメリットです。競売の場合、不動産の売却が公的な手続きとなることから、周囲に知られるリスクが高いのに対し、任意売却ではそのような心配が少ないといえます。

さらに、売却が完了するまでの間、住宅に住み続けることができるケースもあり、引越しの準備や新しい住居を探す時間を確保できることも利点のひとつです。ただし、任意売却にも手続きや条件があるため、専門家のアドバイスを受けながら進めることをおすすめします。

住宅ローンが払えないとしても、やってはいけないこと

住宅ローンが払えないとしても、やってはいけないこと

返済の苦しさや、早く解決したいという気持ちで焦ってしまう方もいるかもしれませんが、さらに自分を苦しめてしまう例として、以下の行動は避けましょう。

各所からの連絡を無視して放置

住宅ローンが払えない時の鉄則ですが、放置は絶対に避けましょう。なぜなら、払えなくなったことがわかってから早い段階で解決に向けて行動した方が選べる選択肢が多いからです。金融機関や行政からの連絡を無視し続けるとローン残高の一括返済を求められることになってしまいます。
無視し続けると、最悪の場合には競売にかけられて家を手放すことになるため、放置はしないことが大切です。どんなに状況が厳しくても、まずは連絡に応じ、誠実に対応することが解決への第一歩となります。

カードローンやキャッシングサービスでお金を借りる

住宅ローンを滞納し、何とかしなくてはと悩んだ結果、カードローンやキャッシングサービスでお金を借りようと考える方も居るかもしれませんが、あまりおすすめできる判断ではありません。一瞬はその場をしのぐことができたとしても、カードローンやキャッシングは住宅ローンに比べ金利が高い傾向にあり、滞納すれば金利が大きく上がってしまいます。最終的に返済負担が増えてしまい、任意売却したとしても借金が残る場合もあるので、おすすめできない方法です。

無理な節約や生活の質の極端な低下

住宅ローンの返済のために極端な節約をし、生活の質を著しく低下させることは避けるべきです。支出を抑えることは重要ですが、健康や生活の基本的な質を犠牲にしてまで節約することは、長期的には逆効果になる恐れがあります。
たとえば、必要な医療を受けない、栄養バランスを無視した食生活を続けることで、健康が害され、結果的にこれまでのように働くことができなくなってしまうかもしれません。また、極端なストレスは精神的な健康を損なうほか、問題解決能力を低下させかねません。適度な節約は必要ですが、バランスの取れた生活を維持しながら、長期的な解決策を見出すようにしましょう。

住宅ローンが払えない人たちの理由・原因

住宅ローンが払えない人たちの理由・原因

住宅ローンが払えない状況になってしまう人々の背景には、様々な理由や原因が存在します。ここでは、主な理由を3つ取り上げてみました。

収入の減少

収入の減少は、住宅ローンが払えない状況になる最も一般的な理由の一つです。失業は家計に大きな影響を及ぼすのはもちろん、安定した収入が得られなくなることで住宅ローンの返済が困難になります。転職の場合も、一時的な収入の空白期間が生じるほか、転職先の給与が以前より低いケースなどでは、返済に影響が出る恐れがあります。また、会社の業績悪化による減給や、自営業の場合の売上減少なども、返済能力に直接影響を与える要因となるでしょう。このような状況に備えるためには、普段から緊急資金を貯めておくことや、隙間時間でスキルアップを図り、収入を増やせる選択肢を残しておくことが大切です。

予期せぬ出費(病気・事故・災害など)

突然の病気や事故、自然災害などによる予期せぬ出費も、住宅ローンが払えない等の返済に支障をきたす原因となります。たとえば、ガンや心臓病をはじめとする重い病気にかかった場合、治療費の負担だけでなく、長期の休職による収入減少も重なることから、家計へ大きな負担がかかるでしょう。また、事故や災害による住宅の修繕費用なども、予想外の大きな出費となりかねません。これらのリスクに備えるために、適切な保険に加入することはもちろん、緊急時に向けて貯蓄をしておくことが重要です。また、健康管理や災害対策にも日頃から気を配るようにしましょう。

ライフスタイルの変化(離婚・子どもの進学など)

ライフスタイルの変化も、住宅ローンの返済に影響を与える要因の一つです。特に離婚では、離婚前に2人で支払っていたローンをどちらか一方が背負うことになるケースが多く、大きな経済的負担となります。また、子どもの進学に伴う教育費の増大も、家計を圧迫する要因となるでしょう。さらに、人によっては親の介護が必要になるなど、家族構成の変化によって予想外の支出が増えるケースは十分に考えられます。
こうしたライフスタイルの変化に対応するためには、長期的な視点で家計を管理し、将来起こり得る変化にも柔軟に対応できるよう、余裕を持った計画を立てることが欠かせません。また、離婚などの場合は、早めに法律の専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることも意識しましょう。

住宅ローンが払えない状況にお困りなら

 

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住宅ローンが払えない等の返済に関する悩みは一人で抱え込まず、専門家に相談することが問題解決の第一歩となります。テスコーポレーションの経験豊富な専門家が、あなたの状況に合わせた適切なサポートをいたしますので、お気軽にご相談ください。

住宅ローンが払えない場合には

住宅ローンが払えない場合には

この記事では、住宅ローンが払えない場合に起こる事態やその状況を解決するための7つの方法を紹介しました。記事で紹介した解決策としては、家計の見直し、住宅ローンの借り換え、金融機関との相談、債務整理、リバースモーゲージの利用、保険金の活用、そして任意売却が挙げられます。住宅ローンが払えない状況において、人によって適切な解決策は異なるため、それぞれの状況やニーズに応じて適切な選択肢を考えるようにしましょう。
特に任意売却は、住宅ローンが払えない場合に有効な手段の一つとして注目されています。競売と比べて高値での売却が期待でき、また手続きの過程でプライバシーが守られるなどのメリットがあります。
一方で、各所からの連絡を無視したり、高金利のローンに手を出したりするなど、状況をさらに悪化させる行動は避けるべきです。また、極端な節約による生活の質の低下も長期的には逆効果になる可能性があるので注意しましょう。
住宅ローンが払えない状況になる原因は、失業や病気、離婚など様々ですが、いずれの場合も早めの対応が重要です。問題が大きくなる前に、専門家に相談し、適切な対策を講じることが解決への近道となります。
最後に、住宅ローンの返済に関する悩みは決して珍しいものではありません。一人で抱え込まず、信頼できる専門家や機関に相談することで、必ず解決の糸口が見つかるはずです。テスコーポレーションをはじめとする専門家のサポートを積極的に活用し、この困難を乗り越えましょう。

投稿者プロフィール

北村 聡孝
北村 聡孝
株式会社テスコーポレーション 営業部部長
宅地建物取引士・任意売却取扱主任者・競売不動産取引主任者・賃貸不動産経営管理士・マンション管理業務主任者
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