ハンコ代とは
先順位抵当権者が、後順位抵当権者に払う抵当権抹消承諾費用のことを言います。
不動産に対し複数の抵当権が設定されている場合、その不動産を売却したら、先順位抵当権者から返済金に充てられていきます。
任意売却において、不動産を売却した場合に先順位抵当権の残債務額より、売却額が低い場合、先順位抵当権者が、返済分をすべて回収してしまっては、後順位抵当権者に配分が回りません。
それでは後順位抵当権が抹消できないということになり、売買が成立しなくなります。
そこで、先順位抵当権が後順位抵当権にハンコ代(抵当権抹消承諾費用)を支払い、後順位の抵当権の抹消に応諾してもらい、不動産の売却を成立させるものです。
後順位抵当権者は、競売になった場合に配当があるか抹消承諾料で応じるべきか思案します。
先順位抵当権も返済分から後順位抵当権者にハンコ代(抹消応諾費用)を回しますので上限があります。
双方が同意して初めて任意売却が成立します。