不動産の訳あり物件
訳あり物件とは土地・建物等に瑕疵(かし)がある物件のことをいいます。
瑕疵とは本来あるべき機能・品質・性能が備わっていない、欠点・欠陥のことをいいます。
物理的瑕疵
心理的瑕疵
法的瑕疵
環境的瑕疵
と大きく4種類に分けることができます。
そのため、物件価格は相場より安くなることが多いです。
また、瑕疵の内容によっての差も大きいので、その瑕疵について気にならないであれば、非常にお買い得と思います。
こういった瑕疵は重要事項説明時に書面での告知義務がありますが、告知内容の範囲についてはガイドラインはありません。
ただ、基準のひとつに「そのことを知っていたら、購入しなかった」と思われる内容については、積極的に告知しているように思われます。
告知義務違反をすると不動産会社もペナルティを受けるので、重要事項説明時に細かく説明している傾向があります。
ただ、売る側からすると価格が下がってしまうので、中には知っていても隠して売り出す人もいます。
あとで発覚した場合、多額の損害賠償請求をされるかもしれないので、安くなっても告知することをお勧めします。
執筆者:家原哲生
株式会社テスコーポレーション 営業主任
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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物理的瑕疵
物理的瑕疵とは
物理的に土地や建物などに大きな欠陥があることをいいます。目に見えるものもあり、比較的わかりやすいです。
また、ホームインスペクター等の専門家によるホームインスペクション(住宅診断)を購入前にされる方もいます。
物理的瑕疵があるものをそのまま使用すると、実害が出る可能性もあり、補修すると多額の費用がかかることがあります。
そのため、相場よりも低い金額で取引されます。
土地の例
・地盤沈下している ・地盤が歪んでいる ・地下に埋設物等がある ・土壌汚染している など |
建物の例
・雨漏りしている ・傾きがある ・シロアリ ・石綿(アスベスト)が使用されている ・その他建物の構造上の欠陥 など |
心理的瑕疵
心理的瑕疵とは
その場所で過去に起きた出来事により嫌悪感を持たれるものをいいます。俗に事故物件、いわくつき物件といわれます。
事件等の後はリフォームをするため、物件を見ただけでは心理的瑕疵の物件かどうかの判断はつきません。
心理的瑕疵の物件広告には「告知事項あり」と表記しているケースが多いです。また、事故物件を公開している有名なサイトもあります。
心理的瑕疵の例
・自殺・殺人などが過去にあった ・孤独死で発見が遅れたことが過去にあった ・事件や事故による死亡などが過去にあった など |
法的瑕疵
法的瑕疵とは
法令などにより、土地・建物の利用等について制限がかかっている、または違反している物件をいいます。
主に建築基準法、都市計画法、消防法が関係します。物件広告には「再建築不可」、「建蔽率オーバー、容積率オーバー」などと表記されることが多いです。
「再建築不可」の物件の場合、価格は相場に比べてかなり安くなりますが、住宅ローンが組むのが非常に難しいなどのデメリットもあります。
そのため、投資用に購入される方が比較的多いです。
法的瑕疵の例
・接道義務を果たしていない(再建築不可) ・建蔽率オーバー、容積率オーバー ・都市計画道路の指定を受けている など |
環境的瑕疵
環境的瑕疵とは
物件そのものに問題があるわけではなく、その物件を取り巻く環境に問題のある物件をいいます。
物件広告にも記載されないケースが多いですが、現地に行くとすぐに確認できることが多いです。
暴力団事務所が近くにあるなどわかりづらいものは、不動産営業マンが口頭で説明することが多いです。
物理的瑕疵、心理的瑕疵、法的瑕疵に比べて、相場よりも割引率は低いです。
環境的瑕疵の例
・周辺に暴力団事務所がある ・周辺に墓地や火葬場や葬儀場などがある ・周辺に線路や幹線道路があり、騒音・振動等がある など |
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